電子書籍部ログ

  • パラパラ (2014.05.28)

    電子書籍を売るのは難しい。

    もちろん電子書籍に限らず,ものを売るのは難しいのだろうが,電子書籍なりの事情というのもあると思う。

    まだまだ電子書籍は,紙の本ほどふつうに利用されているものではない。

    知り合いの編集者は電子書籍用の端末もスマホも持っているが,それで電子書籍を読むことはほとんどないという。

    編集者にしてそうなのだ。

    友人,知人でも電子書籍を読んでいる人はあまりいない。

    数字としては,電子書籍用端末が1年で何十万台か出回ったという発表があったりするが,使われずにほこりをかぶっているものも少なからずあるのだろう。

    電子書籍に利点があるのは間違いない。
    しかし,画面のサイズなどの関係で,読むのにストレスを感じることもある。

    電子書籍を読むという習慣の定着化も,電子書籍に合った形の本の創出もまだその途に就いたばかりという感がある。

    とはいえ,うちはもう電子書籍を出してしまった。

    去年をラインナップをそろえるための制作の年と位置付ければ,今年はそれを売っていく年と考えている。

    具体的には,商品の認知度の向上を図るため,ブログやツイッターの運用に力を入れることから着手した。
    たしかに,その結果うちのサイトやブログを見てくれる人は以前に比べて格段に増えたのだが,すんなりと実売にはつながらない。

    だが一方で,『The Shortest Japanese Words You Should Learn』『The 2nd Shortest Japanese Words You Should Learn』が国外でパラパラ売れたりする。

    日本語を勉強する外国人をターゲットにしているので,本文の記述は英語だ。

    販促のための発信も英語でやっていかなければならないのだが,社内事情からそこまでは手が回っていない。

    つまり何もしていない。

    それなのにパラパラ売れている。

    あくまで,パラパラ(しつこい)なのだが「売れている」という現実を考えると,そこに販促のヒントが隠れているような気がしてならない。

    最近,社の活動について外部の方の意見を聞く機会を設けることにした。

    このあたりのことも掘り下げていってみたい。


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  • ほしいものはちょっと違う─(2) (2014.05.19)

    KDP作家の多くは自分の作品を知ってもらうために,インターネットを利用して不特定多数への発信をしつつ,知人を介して拡散をはかるといった手法をとるのが一般的だろう。

    ネット上での発信のアイディアや,人脈の性質によって認知の成否は大きく左右される。

    認知度が上がらないのは,発信のアイディア不足,人脈形成への努力不足と言われればそれまでだが,どちらもなかなかままならないものだ。

    KDPから本は出したものの,あまり人に知られることもなく,Amazonのサーバの肥やし(Amazonの電子書籍点数の増加には寄与するという意味で)になっていく。

    最初は発表できただけでうれしいと思っていたKDP作家が,だんだん熱を失って,続刊を出していく気分も盛り上がってこないとなれば,KDP自体の活気が失われることにつながるような気がする。


    ほしいのは「管理ツール」よりも「販促ツール」。


    たしかに90日につき5日間の「無料キャンペーン」はできる。
    「無料」であればそこそこははけるし,それによってAmazonのランキングも多少上がって露出度も増す。
    しかし,これまでうちが実施した結果に限って言えば,効果はごく短く,実売につなげるのはとても難しい。
    周知してもらうために「無料キャンペーン」を頻繁にやれば,「そのうち無料で読めるだろう」という認識が読者に生まれて,さらに実売を妨げる可能性もある。

    Countdown Dealsはまだ日本のAmazonでは利用できない。

    どちらも値引きによる販促効果を狙うものだが,何か別のかたちもほしい。

    明確な「販促ツール」でなくてもよいかもしれない。

    たとえば「KDP出版物」に限定した「紹介コーナー」のようなものがAmazonのKindleカテゴリーページに設けられたらいいなと思う。

    どのような観点で紹介するものを選定するかはAmazon側の裁量になるだろうが,「いつかはあそこで紹介されたい」という新たなモチベーションをKDP作家に与えることにもなると思うのだが。


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  • ほしいものはちょっと違う─(1) (2014.05.12)

    4月の半ばにKDPに新しい管理ツールが加わった。

    「販売データ一覧」というものだが,KDPから出版した本の販売数・貸出数とロイヤリティが過去90日にわたりで任意に期間,日付を設定して調べられる。

    ある本がある日,ある週,ある月,ここ3日間,新刊として発売して10日間にどのくらい売れたかといったことを知ることができるわけだ。

    日本以外のアマゾンでも発売しているのであれば各国ごとの表示もしてくれる。

    月ごと販売数のレポートは「月別のロイヤリティ」という名称で以前から提供されている。
    また今月現時点でどのくらいの販売数があるかも「今月の販売数」というツールで調べることができた。

    しかし,いずれも積算の数字なので,いつ何がどのくらい売れたのかを細かく管理しようとすれば,「今月の販売数」を日々チェックして前日との差分を記録する必要があったのだ。

    こうした不便さを訴える声がきっとあったのだろう。

    便利なものを作ってくれた。
    だが,うれしいかと言われると,今のところはそれほどでも…。

    同じ感想をもつKDP作家も少なくないのではないだろうか。

    つまり「販売数」が動かないことには,この新しいツールを活用して,利便性を享受するところまではたどりつけないのだ。

    ─続く


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